静かに揺れる木々の葉音。風が運ぶかすかな香り。
私たちはその囁きを聞き逃している。
気づかぬうちに踏みしめた足元の草花。
思いもせずに捨てた小さなゴミが、川を漂い、海へと流れ着く。
電気のスイッチを入れるたびに、見知らぬ地の木々が削られていく。
便利さに手を伸ばすたびに、目に見えぬ波紋が広がり、
それは静かな森に影を落とす。
壊してしまうものがある、自覚なしに。
それはもう、戻らないものかもしれない。
耳を澄ませばかすかな声が聞こえるはずだ。
「もうやめて」と、ひそやかに、訴えかけるように。
けれど、その声は次第に遠ざかっていく。
私たちはいつ、その声に気づくだろうか。
“意図せぬ破壊”は、私たちの無意識から始まっている。
World Wildlife Day
“Recovering key species for ecosystem restoration”
March 3rd
https://lp.panda.org/wwf-links